2013年1月6日日曜日

FreeNAS8.3.0のインストールと設定で快適データストレージ!

バージョン8かなり使いやすくなってますね。

以前から自宅のデータストレージはFreeNASを使っていて便利な機能満載ですけど、長い間手を加えず運用してたのでバージョンが7.2のままでした。バージョン8もリリースされてきてから大分たち安定性も上がってきたと思うので、正月休みを利用して最新のバージョン8.3.0にアップデートしてみましたよ。
このバージョンからZFSにDeduplication(重複排除)機能なども搭載されているようなので追々活用してみたいですね。

で、今回のインストール&設定はこちらで進めて行きます。
・FreeNASをUSBメモリーに新規インストール
・ZFSでRAID-Zを作成
・Windowsから利用する共有ボリュームを作成
・共有ボリュームにパスワード制御
・数名のユーザーからアクセスを想定

では早速インストールしていきますよ!
今回FreeNASのシステムはUSBメモリーで運用していきますが、搭載ハードディスクにもインストール可能です。でもシステムでドライブ1台を専有しちゃうので気をつけてくださいね。
あと、インストール前に以前のデータがある場合は必ずバックアップしておきましょう!

先ずはFreeNASオフィシャルサイトから最新のディスクイメージをダウンロードします。
http://www.freenas.org/ 
トップページの右側にダウンロードリストがあるので自分の環境にあったファイルをダウンロードしてくださいね。
僕は新規インストールで64bit環境なので「FreeNAS-8.3.0-RELEASE-p1-x64.iso」をダウンロードしました。

ダウンロードが完了したらディスクイメージをCD-Rに焼いて、インストールディスクを作ります。

インストールディスクが完成したらFreeNASのマシンでインストールディスクから起動します。
僕のNASマシンにはCDドライブがついていないので、別のマシンでシステムUSBメモリーを作成していきますよ。

インストールディスクから起動が完了すると以下の画面が出てくるので数字キーで[1]を選択。何もしなくても数秒後自動で進みます。



インストールをするので[1]を選択。


次にPCに接続しているドライブが表示されるのでシステムをインストールするUSBメモリーを選択します。
ドライブ間違えちゃうと、そのドライブのデータ全部消えちゃうので気をつけて!


内容全部消えちゃうよ!的なアラートが出てきてくるので[Yes]を選んでインストールを始めます。数分で完了です。


インストールが完了すると以下の画面が出てきますので、OKを選択した後CDを取り出し再起動します。
他のPCで作業している場合は完成したUSBメモリーをNASマシンに差し替します。


今度はシステムUSBメモリーからマシンを起動します。
起動が完了すると以下の画面が出てきますので現在のIPアドレスを覚えておきましょう。
この先NASマシンの設定はインターネットブラウザ経由で行うので、もうディスプレイを消したり抜いてしまっても大丈夫ですよ。



では同じネットワークにあるWindowsマシンからインターネットブラウザで先ほど覚えたIPアドレスにアクセスします。無事つながると以下の画面が出てきますよー。


最初に、現在NASマシンのIPアドレスはDHCP(ルーターの機能)から与えられた動的IPなので、IPが変わらないように固定IPに変更します。
上段メニューの[Network]をクリックした後、右枠の[Interface]を選び[Add Interface]ボタンをクリックします。
以下のようなウィンドウが表示されるのでInterface Name、IPv4 Address、IPv4 Netmaskを入力します。
Interface Nameは適当な名前、IPv4 Addressは固定IPにしたい使用していないIPアドレス、IPv4 Netmaskは家庭では大体/24で問題無いと思います。 (IPv6を使用していない場合は残りは空欄で)
ここでOKをクリックするとすぐに決めた固定IPに変わりますので、割り当てた固定IPをブラウザに入力して接続しなおしてください。


IPアドレスの設定が終わったらストレージの設定です。
ストレージに使用するエリアを作成するために[Storage]→[Volumes]→[Volume Manager]を選択すると以下のウィンドウが出てきますのでそれぞれを設定します。
Volume name:作成するボリューム名。今回storageという名前にします。
Member disks:ストレージに使用するディスクドライブ。今回2TBを4台使います。
Filesystem type:使用するファイルシステムです。今回はZFSを使います。
Force 4096 bytes sector size:使用するディスクドライブがAdvancedFormat(4K)の場合はチェックをいれます。
Deduplication:重複排除機能を使うか。今は使用しないのでoff。
Group type:レイドのタイプです。今回はRAID-Zを選択。(大体RAID5と同じです) 


完了するとmntディレクトリの下に設定した名前でボリュームが作成されます。


次にWindowsから共有するエリアを作成します。ボリューム全体を共有する場合はここは設定しなくても大丈夫です。
[Storage]→[Volumes]にある先ほど作成したボリューム(/mnt/storage)にある[Create ZFS Dataset]を選択。
Dataset Nameに新しく作成するディレクトリ名を入力します。(今回はshareとします)
共有スペースの容量を決めたい場合はQuota for this datasetに容量を入力します。(1TB確保したい場合は[1t]と入力、特に容量を決めない場合は[0])
これで設定を完了すると/mnt/storage/shareというディレクトリが作成されます。


共有スペースを作成したら、共有スペースにアクセスするユーザーを作成します。今回何人かのユーザーにアクセスを許可する想定なので、グループでアクセス許可を設定します。
アクセスするユーザーが1名だったり、接続にパスワードが不要(ゲスト接続)の場合はここは飛ばしちゃってください。

[Account]→[Groups]→[Add Group]からアクセスを許可するグループを作成します。
以下のウィンドウのGroup Nameに適当なグループ名をいれてください。
今回は「nas」にしました。


次に[Account]→[Users]→[Add User]からユーザーを作成。
Usernameにユーザー名、Password、Password confirmationに接続パスワードを入力してください。
そして、 Create a new primary group for the userのチェックを外し、Primary Groupを先ほど作成した「nas」を選びます。(Full Nameも必要なので適当に入れてください)
OKボタンで作成します。

接続を許可するユーザーを数名作る場合は必要な分作成します。


ユーザーを作成したら、先程の共有スペースのアクセス許可を設定します。
[Storage]→[Volumes]→[/mnt/storage]→[/mnt/storage/share]→[Change Permissions]を選択して以下のウィンドウを開きます。
Owner(Group)で先程作成したグループを選択し、グループすべてのアクセスを許可するためModeのGroupに全てチェックを入れます。

アクセスするユーザーが1名の場合はOwner(user)で設定します。
また、ゲストで接続し、フルアクセスを許可する場合はOtherにすべてチェックを入れます。


アクセス許可の設定が完了したら、今度はWindowsへの共有設定です。
[Sharing]→[Windows(CIFS)Shares]→[Add Windows(CIFS)Share]で以下のウィンドウを開きます。
NameにWindowsで表示される共有名を入力し、Pathに共有するディレクトリを入力します。
ゲスト接続を許可する場合はAllow Guest Accessにチェックをいれてください。
OKで完了。


最後に[Service]→[Control Services]に入り、CIFS(Windows共有)のサービスを開始して設定完了です。ふ~


ではでは無事接続できるかWindowsからアクセスしてみましょう!
ネットワークからNASマシンを探してアクセスします。見つからない場合は「\\192.168.0.250」など固定IPでもアクセスできますよ。
先ほどWindows共有で設定した共有スペースが表示されるので、ユーザー情報を入力すると接続出来ます。(ゲスト接続を許可している場合はパスワードなしでアクセス出来ます)


やった!無事接続できてファイルの読み書きも問題なくできました!
レイドも効いているからこれで大量のデータを安全に運用していけそうです!
それと、バージョン7.2からのアップグレードですが若干ですが書き込み速度のパフォーマンスが上がりましたよ!

あと今回のバージョンから搭載されたDeduplication(重複排除)機能はデータセット毎に設定できるようなので、ちょっと使ってみようと思います。
どのくらいディスクスペースが節約できるのか?!



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